神待ち

その日は、同じ地域で同じ時間に神待ちしている女の子が二人いた。
どちらかがひっかかればいいかな、と、僕はその二人に声をかけた。
すると、たまたま他に申し入れがなかったようで、二人とも僕に対してOKを出して来たのだ。
これは3Pの予感?僕は、わくわくしながら二人を迎えに行った。
一人は、色白で長い髪をした、割とがっしりした体形の女の子。
もう一人は、やや浅黒い肌で短い髪、華奢な体形の女の子。
見かけは正反対な二人だが、偶然にも、同じくアキちゃんという名前だった。
さすがに同じ名前では戸惑うので、僕は彼女たちを、心の中で「白アキ」「黒アキ」と名付けていた。
もちろん、二人は学校も異なって初対面だったようだが、同じ部屋に泊まることには抵抗がないそうだった。
性格も正反対だった。よく喋りケラケラ笑う白アキと、おとなしくて相槌を打つ程度の黒アキ。
同じなのは、二人とも、家出をしてきて、今晩過ごすところを神待ちしていた、という点くらいである。
さすがに3Pはどうだろう?どちらかとえっちをするにしても、二人とも甲乙つけがたい。
とっつきやすいのは白アキの方だが、黒アキの方が素人っぽくってそそるものがある。
神待ち
僕が迷っていると、二人のアキはそれぞれ窓べりに肘をついて、夜景を見ながら語り合っていた。
背中を向けている二人のお尻は、むっちりしていて抱き心地がよさそうな白アキ、キュッと締まっていてコンパクトな黒アキと、どちらも魅力的である。
迷いながら耳を澄ましていると、二人の声が聞こえてきた。
「辛いし苦しいし、でも、生きていかなきゃならないんだよね」
「死んだらおしまいだよ。いいことも悪いことも、生きていてこそだよ」
何やら、深刻な話をしているようで、僕の中の不埒な欲望が急速にしぼんでいった。
たまたま、偶然に僕の家の屋根の下で巡り合った正反対のアキちゃんたち。ただ、異なるようで取り巻く環境は似ているのかもしれない。
その夜、僕は二人のアキちゃんに挟まれながら、川の字になって寝た。
右には白アキ、左には黒アキ。
3Pは叶わなかったけど、神待ちで二人を巡り合わせた僕は、出会いの神になれたのかもしれないな、と、スヤスヤ寝息を立てる二人を交互に見ながら思った。